にっき

いろいろ

2016とはどんな年だったか

 毎年自問する表題だが、今年は特に一意的な言葉で表せるような一年ではなかった気がする。そういえば就活も今年だったことを思い出し、今となってはなんだか大昔のことのように感じられるので不思議である。

 去年から趣味が趣味の域を脱し始め、生活の大きなウェイトを占め初めて以降、時間の経過が一層早く感じられる。年齢が重ねられたことも大きいのかなあと思ったり。

三月、就活を毛嫌いしており、ロクに行動をしていなかったおかげで及第点の職業を獲得するのに七月までかかってしまった。時間を有効に使いたいなら、二ヶ月くらいガチでがんばってさっさと終わらせるのが効率的だったなあとここは今も反省している。

八月からは資格取得のための勉強がはじまった。というのも教科書を流すだけなのだが、ここは卒論の先行研究や趣味、加えてOBライブの練習などもあり、わりかし多忙だったようである。

思い出深いのは十月。新しく始めたベンチャー企業のアルバイト、基本情報技術者の試験、卒論の中間発表、十二月中旬締めの作業が4つブッキングしていて死にかけた。

十月は毎朝五時に起き、HTMLや資格の勉強、午後は卒論の文献(英語やイタリア語)を読み、夜は作業と、まったく修行僧のような生活を送っていた。よく耐えられたものだと我ながら感心する。甲斐あって卒論の仕込みも上手くいき、試験は受かり、十二月納期も締切三日前に間に合うなど、ここは自分を褒めていいポイントかと存じる。

ただ、運動ができなかったのがどうしても悔やまれる。プールも結局行けなかったし、ドラムも家では叩けないし、走るのも嫌いだし……と考えると、一日ヒッキー卒論モンスターなんてことが十一月はザラであった。

十一月は卒論と作業で家からバイト以外で外に出られず、生まれて初めて昼夜逆転という経験をした。締切二つを抱えると、ストレスでかえって外に出られなくなるという知見を得られた。浪人期を含めてもあんなにストレスフルな一か月はなかったかもしれない。朝起きる時間、夜寝る時間、外出行動を忙しくなる前に要件定義しておき、自分をストレスから遠ざける構造を作り出しておくことが肝要なのだとあれほど学べた期間もない。特に家事とか、お金で解決することが多くなって堕落を感じたなあ。

そして十二月、今月であるが、半分は論文等の執筆・校閲で半分、解放された今はようやっと一年間溜め続けた本やゲーム・映画を消化しているという次第である。

 

 行動を羅列して記憶を刺激したところで、この一年特に自分が印象に残ったことを思い浮かべて書いていく。今年は人脈の重要性や、働くこととお金のバランス、将来的に自分が家庭をマネジメントしていくことがあるのかどうか、などを考える機会が多かったように思う。そう考えると、今年は学生を脱却して動き始める来年の、予行演習のような一年だったなあと思わなくもない。社会というフィールドに出るとき、扱えるお金は圧倒的に増えるが、必然的に使える時間も少なくなる。その状態をバイトによって強く意識できたので、今年は経験という意味では全く無駄ではなかった。来年は効率的な一年を更に意識していきたい。

 また、こういうシステマチックに一年を組み立てるだけでなく、色んな人、特に話したことのない人、友達の友達、知り合いが一人もいないような場に積極的に顔を出し、どんどん自分の周りと頭の中を豊かにしていきたい。2016年は十歳以上歳が離れた人と話す機会が多かったのだが、それが存外に楽しかった。引っ込み思案は治せると感じたことも一度や二度ではない。これからはフットワークの軽い人生を創っていきたい。がんばろう。